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大村智さんノーベル賞受賞!エバーメクチンとイベルメクチンとは? [人物]

大村智さん(北里大特別栄誉教授、80歳)が発見した
エバーメクチンが元になり年間3億人以上の人が救われています。
エバーメクチンが気になりましたので、調べてみました。

木村智.jpg
http://www.nikkei.com/article/DGXZZO92470530V01C15A0000000/より引用

*木村智教授がノーベル医学生理学賞受賞!



木村智教授(きむら さとし)と米ドリュー大のウィリアム・キャンベル博士(85歳)
との同時受賞でノーベル医学生理学賞を受賞されました。

受賞理由は、「寄生虫によって引き起こされる感染症の治療の開発」です。

ノーベル医学生理学賞受賞のもう一人は、
中国の屠氏が「マラリアの新規治療法に関する発見」で受賞です。
 ※屠ゆうゆう教授の「ゆう」は口へんに幼です。

木村智教授は寄生虫に対する有効なクスリの元「エバーメクチン」を発見します。
1979年の事でした。

*エバーメクチンとは?



微生物が作る化学物質に有用なものがないか調べる中で、
新種の放線菌が出す物質から寄生虫に効果のある抗生物質
「エバーメクチン」を発見します。

エバーメクチンの有効性を確認したのが、ウィリアム・キャンベル博士でした。
キャンベル博士は、それが家畜に効果があることを確認します。

その「エバーメクチン」を元にして、
米の製薬会社メルク社と共同研究して薬が開発されます。

そしてエバーメクチンの構造の一部を変た寄生虫駆除薬「イベルメクチン」が完成しました。


*イベルメクチンは家畜用でした



当初は、家畜専用でした。

ですが、「オンコセルカ症(河川盲目症)」(*注)や「疥癬(かいせん、皮膚病の一種)」、
「リンパ系フィラリア症(象皮病)」の予防に効くことが判明します。

イベルメクチンの服用により感染の危機から救われる人は、
年間3億人以上と言われています。

年間3億人の命を救っていますので、
ノーベル財団は「人類への計り知れない貢献」とたたえています。


*注:「オンコセルカ症(河川盲目症)」とは?



蚊やブユ(関東ではブヨ、関西ではブトとも呼ぶ)が媒介する熱帯地方特有の
ヒトの病気で失明や視覚障害を引き起こす病気です。

オンコセルカ症は「六大熱帯病」の一つに数えられ、
87年には中部アフリカを中心に約1800万人が感染していました。

WHO(世界保健機関)がメルク社の協力で、
薬の無償配布に乗り出したことで、
オンコセルカ症は2025年ごろには撲滅される見通です。


*なぜ無料に出来たのか?



ペット用として、イベルメクチンが使われています。
その特許でメルク社は利益を出しています。

なので、

「人間用は儲けなくてもよい」

ということで無償配布になったそうです。

この経緯が本当なら、メルク社もすごいですね!!(*^^)

そういえば犬のフィラリア用の薬の主成分は、イベルメクチンですね。
薬の外は箱に記載があります。

*日本の産学連携のさきがけ



大村教授は他にも企業と共同で「ラクタシスチン」、「スタロウスポリン」なども開発しています。

企業側には役立つ物質を提供して、その売上の数%をもらう約束です。

今までに、獲得した特許料が総額で250億円とか!!

その特許料収入を北里大学メディカルセンター(埼玉県北本市)の開設に当てたそうです。

それだけでは無く、生まれ故郷の山梨県韮崎市に温泉施設、美術館
(韮崎大村美術館)、そば屋さんの施設も寄付しました。


*母の教え



58年に山梨大学芸学部卒業後、
東京都立墨田工業高の定時制の理科教員をします。

高校では化学と体育を教えました。
しかし自分と同年代の生徒相手にうまく授業を進められず、
「挫折」を味わったそうです。

大村は「勉強し直さないとだめだ」と思い直します。
教員をしながら東京理科大大学院理学研究科に入りました。

昼間は大学院に通学。
夕方からは定時制高校の先生を務めます。

63年に無事に修了。

卒業後、どの道に進むか悩みます。
その時に母の教えが蘇ります。

母の教えは、
「とにかく智、人のためになることを考えなさい」
でした。

自分のしたいことよりも他の人の役に立つことが基準で、
物事をきめます。

その基準で選んだのが「微生物」でした。

最後に



他の人の先行事例を模倣する考え方もあろうが、
「人まねはだめ」が大村教授の信念です。

「金がなければ、知恵を出せ。知恵もなければ、汗流せ」
と若い研究者にいつも言うそうです。

今回のノーベル賞の元になった微生物は静岡県伊東市のゴルフ場で
プレイ中に採取した土から見つけました。

いつでも土を採取出来る用に、絶えず小さな袋を持ち歩いているとか!

土を採取して、細菌を見つけても、物にならない方が遙かに多いそうです。
でも、コツコツあきらめず研究をします。

どこに、ヒントがあるか解りません。
ですが、コツコツ研究を積み重ねることが大切です。
ノーベル賞の裏には、この膨大な積み重ねがありました。

見習いたいです。m(__)m


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