天皇の料理番（第10話）感想と11話の少しネタバレです。

天皇の料理番（第10話）ですが、
関東大震災と子供達との職業（＝料理人）を巡る葛藤がメインテーマでした。


http://www.tbs.co.jp/tenno_no_ryoriban/より引用

＊篤蔵と一太郎の確執

第10話では、篤蔵の子供達が登場しました。

長男：一太郎
長女：初江
次男：周二郎

です。

第10話では、長男：一太郎（小五？）との確執が描かれていました。
一太郎は学校の宿題の作文に、「私のお父さんは料理人です」と書いて消しました。
消した料理人の代わりに「質屋」と書いていました。

学校で、料理人と言うのが恥ずかしい。
というのが書き換えた理由でした。

当時は、料理人の地位は低かったので言うのが恥ずかしい職業だったそうですね。

料理人＝ほかの仕事が出来ない乱暴者

というイメージでした。
（これは私、私の番組を観たイメージです。他意はございませんm(__)m）

ちなみに、篤蔵は一太郎に「天皇の料理番で有る」とのことは伝えていません。
ただ料理人とだけ伝えています。
これは、天皇陛下の名前を利用する輩が寄ってきたり、
「篤蔵に料理を作ってくれ」
と子供達に頼まれることを避ける為でした。

秘密にすることで、子供達を守っていたのですね。
ですが、これはつらいですね。

お上に病気をうつしたら駄目なので、妻が病気になっても看病できない。
これは、子供から観ると裏切り行為ですね。
確かに、父親不審になりますね！( ･_･;)

＊質屋と書いたことは本当？

この質屋と書いた経緯ですが、実話かな？と思い調べてみました。
作文に書いたかどうかは解りませんでしたが、
三男が質屋と言っていたのは事実です。

この記述は、なんと天皇の料理番公式ページに答えがありました。

公式HPで、秋山徳蔵さんの三男(蜂谷三郎さん）にインタビューをした内容が掲載されていました。
ここに、答えがありましたね。

インタビューの中で「恥ずかしくて友達には質屋と言っていた」とあります。
本当に恥ずかしかったのですね。

今とは、料理人に対する意識が違うのが実感として解ります。

実在の秋山徳蔵さんもこの地位が低いことを気にされ、
シェフの地位向上に尽力を注いだとあります。

天皇の料理番公式HP：蜂谷三郎さんインタビューページ

＊料理を食べさせてあげれば納得するのに？

実在の秋山徳蔵さんですが、家族の為には、料理作らなかったそうですね。
三郎さんのインタビュー記事にも、記載があります。
チャーハンを作ってくれた事ぐらいしかない。
と言っています。

徳蔵さんの料理は、天皇陛下のためだけに有ったのでしょうが、
子供にも自分の料理食べさせてあげたなら、ものすごく納得出来たのに。
と思いました。

子供心にも父の料理のすごさは、実感できたと思いました。m(__)m

＊関東大震災での炊き出し

これも本当のことでした。
ドラマでもありましたが、干し椎茸入りの雑炊を振る舞ったそうです。
この記述も、天皇の料理番のHPに有りました。

その解説文を引用します。

～ここから引用～

関東大震災直後、直ちに篤蔵は炊き出しを始めます。ライフラインが遮断された不自由な中、米でおむすびや雑炊、小麦粉ですいとんなどを作ります。使える食材は干ししいたけなどの乾物、保存のきく根菜など。
この雑炊は米を一度炒ってあるので、作る量が多くても早く煮あがり、時間がたっても米がべたつかずさらさらとおいしく食べられます。
炒ったことで香ばしさも増します。玄米茶の玄米を思い浮かべるとわかりやすいかもしれません。
また、しっかりと炒り上げた米は水分を加えるだけで食べられるインスタント食品にもなります。昔の人の知恵ですね。簡単に育てられるニラを青みに仕上げました。非常時でなくてもぜひ試してみてください。煮ている間に煮汁が少なくなったら湯を足して調節しましょう。

～引用ここまで～
天皇の料理番公式HPより引用しました。
混乱のさなか、出来ることをしたのがわかります。


大正大震火災誌より引用
・震災直後の皇居前の様子

陣頭指揮を取っていたと思われるので、
震災直後、家族の無事は確認出来たのか？
少々気になりました。

＊第11話の少しネタバレです。

実際の秋山俊子さんは、1928年（昭和3年）に、肺結核で亡くなっています。
ドラマの予告編中でも、俊子が倒れているところが放送されました。
俊子の将来が暗示されます。

結核は、今では特効薬があり完治するそうですが、当時は完治が難しい病気です。
お兄さんの後を追うのでは？と予想がつきます。
2人も結核で亡くしたら、篤蔵さん、いたたまれないでしょうね。

次回が気になります。m(__)m

追記：俊子の病気は心筋梗塞でした。
当らなくて、スミマセン。m(__)m
最後は、篤蔵が作った料理ものどを通らないようで篤蔵が食べさせてあげていました。
なんだか、せつないですね。


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